電池の実用知識電池には大変多くの種類が有ります。しかし、私達が最もよく目にするのは、一次電池(充電出来ない電池)ではアルカリ電池やマンガン電池、そしてそれほど目にしませんが容量の大きいリチウム電池やニッケル電池が有ります。また、充電できる二次電池は昔、ニッカド電池が主流でした。しかし今はリチュウムイオン電池が主流になりました。また、ニッケル水素電池もかなり出回っています。 ここではこれらのなじみの深い電池について面倒な事はさておき、実用的なことを述べてみます。
電池の容量はAh(アンペアアワー)で表されます。例えば500mAhの容量の電池は500mAの電流を1時間流す能力があります。また、単純計算ならこの電池は100mAの電流なら5時間流せることになります。しかし、実際の電池寿命はこれほど単純ではありません。
単4マンガン(黒):450mAh
上記から
ニッカド電池は容量は大きくないものの、大電流を取り出せる能力は高い特徴が有るので消費電力の比較的大きな機器に適しています。またニッケル水素電池は容量、取り出せる電流とも比較的大きいものの過放電のまま放置すると劣化する上に、メモリー効果も起こすので注意が必要です。
二次電池(充電して繰り返し使える電池)の寿命は容量が半分になるまでの充放電回数で表されます。つまり500回と表示されていれば500回充放電を繰り返すと容量が約半分になるという意味です。これを単純に計算すると毎日充電しても1年半以上、1週間に一度の充電なら10年近くの寿命が有ることになります。しかし、多くの場合大して使ってもいないのに1〜2年、いやもっと短かったりするのではないでしょうか。この原因は過充電や過放電が原因と言われています。つまり満充電状態や過放電状態のまま長時間放置すると、著しく劣化することがあります(ニッカド電池は過放電による劣化は少ない)。従って満充電状態と、過放電状態を避けることで電池寿命はかなり伸びます。
満充電状態にしないためには、充電器にセットしたまま放置しないようにすれば良いかもしれません。
多くの充電器は80%前後までは急速充電して、その後満充電まではゆっくり充電(トリクル充電・・・・ポタポタ充電)します。そしてたいていは、トリクル充電モードに切り替わると発光ダイオードの色が変わります。従ってこのような場合は発光ダイオードの色が変わった時点で充電器から外せば満充電状態を避けることが出来ます。しかしこの場合、電池の持続時間は約80%になります。
過放電にしないためには使わないで長時間放置しない、特に使い切った状態で放置しないようにすべきです。だから、使わなくてもたまには充電するしかありません。特にニッケル水素電池は過放電状態で劣化が激しい様です。
尚、保管は出来るだけ低温が良いとされています。
充電というと、マンガンやアルカリ電池の充電器というものが売られています。しかし、電池メーカーではこれらの一次電池は「絶対に充電してはいけません」と警告しています。
小型機器によく使われるボタン電池には、フッ化黒鉛リチウム電池(3.0V)、二酸化マンガンリチウム電池(3.0V)、酸化銅リチウム電池(1.55V)、アルカリ電池(1.5V)、空気亜鉛電池(1.4V)、酸化銀電池(1.55V)等が有ります。尚、補聴器のような小型難聴機器には小型でも比較的容量が大きい空気亜鉛電池が多く用いられます。
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