補聴器の雑音と聞こえない補聴器

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「補聴器を使ってー、おばあちゃん」、「あんなものは年寄りの使うもんだよ」「この方が静かでいいんだよ」などは微笑ましい風景です。しかし補聴器には「雑音がうるさくて使うのは嫌だ」「使っても聞こえない」「咀嚼音が聞こえて嫌だ」「ピーピーという音がして使えない」等の問題があり、特に補聴器雑音への不満は大変多い筈です。(このページに書かれている殆どの問題はホワイトイヤーで解決されました。)
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 補聴器が使われない最大の理由は「補聴器を使うと雑音が大きく聞こえるので嫌だ」が最も多い様です。これを補聴器屋さんに訴えると、「慣れが必要です」と説明されることが多いと思います。
また、「難聴のために聞こえない雑音が聞こえるようになっただけ」「根気よく調整をすれば快適になる」「人の耳は声と雑音を区別して聞く能力をもっているが、補聴器はどんな音も均一に拾ってしまうので雑音が多いのは仕方ない」等と説明されるかもしれません。

 しかし、「難聴で聞こえない雑音が聞こえるようになっただけ」だとしたら、健康な人が適度な音量に調整された補聴器を使えば普通に聞こえる筈です。しかし、健康な耳でも補聴器を使うと雑音が大きく聞こえ大変不快なのです。

「根気よく調整をすれば快適になる」というのは全くの嘘ではありませんが、程度の問題であり根本的な解決にはなりません。また、根気よく調整している内に慣れるという事もあります。

 「人の耳は声と雑音を区別して聞く能力をもっているが、補聴器はどんな音も均一に拾ってしまうので雑音が多いのは仕方ない」には納得させられるかもしれません。しかしあなたが音響技術者だったらバカにされたと思うことでしょう。
これに比べると「慣れが必要です」は妥当です。しかし現実への対応法であり、理由の説明ではありません。

 デジタル補聴器は雑音を消去出来るものが増えましたが、その手法は根本的ではありません。また、雑音も情報として必要です、聞こえないと困ることは少なくありません。

 ところで、
音量とある程度の音質調整が使用者によって出来るなら(多くの集音器やポケット型補聴器はこれに該当します)、軽度難聴〜中度難聴用補聴器(平均的な補聴器類)にフィッティングはそれほど重要ではありません。何故なら殆どの軽度〜中度の難聴者は老人性難聴だからです(そのためか補聴器店で扱われている補聴器の殆どは軽度〜中度難聴用です)。

 老人性難聴の多くは混合性難聴であり感音性難聴を含んでいます。しかし特性は音の高さに比例して高音の聴力がなだらかに低下していて、大抵は特性に激しい凹凸がありません。また言葉の聴き分け能力も残存聴力と同程度以上に残っているのが普通です。そのため中度以下の老人性難聴の場合は、例え感音性難聴を含んでいても高い音を適度に補正するだけで伝音性難聴のような扱いが可能です。そのため音を大きくして耳に入れることで、かなりの効果を期待出来ます。

 しかし、小型のデジタル補聴器は使用者による音量や音質の調整は出来ないのが普通であり、専門家によるフィッティング調整が必要です。そして、耳の状態は変化するのでこの調整は度々行う必要があります(理想的には一ヶ月に一度くらいとも言われています)。また、老人性ではない感音難聴では、周波数の違いによって聞こえ方に激しい差があることが多く、フィッティングは大きな意味を持ちます。
尚、ホワイトイヤーは感音性難聴に大変強いのですが専門家によるフィッティング調整は必要ありません、使用者が自分で出来るからです。出力(音量:201F以外)ツマミで大きな音が喧しくないようにするだけ、簡単です。


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