電話回線

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電話機の設置工事を行うには、工事担任者の資格を持っている必要があります。しかしモジュラープラグが線端に付いた市販のケーブルで配線をするのは構わないようです。これを使った配線なら特になにも考えずに配線してもめったにトラブルが起こることはありませんが、それでも訳が分からないままに結線するのが面白くない方は多いのではないでしょうか。
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 家庭用のアナログ電話機は、2本の線で電話局の交換機とつながっています。この2本の線は回線と呼ばれ電話番号に対応する専用線です。
この回線には電話局で48V程度(42〜53V)の直流電圧が加えられています。従って電話機を接続しない状態で家庭のジャックの所にテスター接続すればこの電圧を観測することが出来ます。

 しかし、電話機を接続して送受話器を上げると(これをオフフックと呼びます)この直流電圧はグンと下がります。下がった時の電圧は電話機の種類や電話局からの線の長さでかなり異なります。しかし、多くの場合5〜8V程度と思います。送受話器を下ろす(オンフックと呼ぶ)と接続しない場合とほぼ同じ電圧になります。
電話機の基本機能(留守番等を除く機能)は通常この電圧を電源として動作します(しかし、一部の機種ではAC電源が接続されていないと動作しないものもあります)。

 2本の回線は加えられている電圧のプラスとマイナスにより、それぞれ名前が付いています。しかし電話機の接続は、通常この極性を気にする必要はありません。例え反対に接続されても、電話機の内部で自動的に反転されて使用されるからです。

 着信時は電話機のベルが鳴りますがこれは電話局が送り出す16Hzの交流信号により鳴らされます。この交流信号は直流の48Vに重畳されています。交流信号の電圧は実行値で75V程度、従ってP−Pなら200Vを越えます。しかし、電話機に加わる電圧としてはこれより少し低いと思います。

 回線は抵抗を持っていますがその抵抗値は電話局と電話機 間の長さで異なり、電話局が遠いほど抵抗値も大きくなります。この抵抗値はテスターを持っていれば測定出来ます。
どうするかというと、先ず電話機を外して回線電圧を測ります。次にテスターを電流計に切り換えて電流を測定します(2本の線は短時間ならショートしても問題ありません。しかし時間が長くなると、電話局によって電圧が切られます。しかし、ショートを止めてしばらくすると復帰します。)。
そして測定された電圧を電流で割ります。例えば48Vと30mA(0.03A)だったとすると1,600となります。この1,600(Ω)から450(Ω)を引きます。すると1,150(Ω)です。つまり回線抵抗は1,150Ωです(450Ωは交換機自体の持つ抵抗値です)。

 しかし、今の交換機は40mA以上の電流は自動的に流れないようにしているものが多いので、電流が40mAかそれ以上あれば優良な回線と考えられます。
また回線の抵抗が1,500Ω以下なら一応合格回線です。しかし1,500Ω以上だとなかなか厳しい回線と言えます。

 回線には電話機を数台接続する事が出来ます。しかし、何台接続できるかは回線の特性や電話機によって異なります。 昔の黒電話では3台位までと言われていましたが、現在の電子電話機ならもっと多くても大丈夫と思います。

 2台以上同じ回線に電話機が接続されていると一方の電話機で話している話をもう一方の電話機で聞くことができます。これが都合が悪い場合は、2台の電話とも回線との間に秘話装置を入れると聞こえなくなります。 この場合電話機は先取り優先となり、後で受話器を上げた方は使えません。
しかし、一方の電話機で話して、次は別の電話機で話したい場合もあると思いますが、こういう時は別の電話機の送受話器を上げた後、それまで話していた電話機の送受話器を下します。
ダイヤルアップでインターネットを利用されている方も秘話回路を使用するとインターネットを使用中、間違って送受話器を上げてもエラーすることがありません。しかし、モデムによっては電話機の通話音にノイズが入る場合があります。

 ADSLを使用されている方も多いと思いますが、複数個のモジュラージャックが造りつけで配置されている家屋では注意が必要です。ADSLのスプリッター(最近はADSLモデムに内蔵されている)より電話局 寄りに電話機が接続されていると雑音が出ることがあるからです。このような場合はその電話機を回線から外して下さい(必要ならADSLモデムの出力に接続する)。
尚、ADSLは旧来の電話回線を使いますが、デジタル信号による通信ですので、そういう意味ではデジタル回線ということも出来ます。


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