レーザー光とは

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レーザー光はCDやDVDプレーヤーなど身の回りの電子機器、或いは光通信用として幅広く使用されています。また、金属加工やメス等にも使われていて、危険であるという認識をお持ちの方も多いと思います。しかし、このレーザー光の本質は一般の光となんら変わりません。しかしその形が整然としているがために、普通の光には出来ないことが出来るのです。普通の光を様々な人がそれぞれ勝手に振る舞う群衆だとすれば、レーザー光は制服を着て一糸乱れず行進する軍隊のようなものです。
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 通常、光には光源があってそこから周囲に放射されます。この時、光源には大きさがあり、そのあらゆる場所から光が放射されます。例えば棒状蛍光灯の左端からも右端からも真ん中からも光はどの方向にも(どちらへも均等にという訳ではありませんが)出ています。
そのためこれをレンズで収光して焦点をむすばせれば、蛍光灯の形が写し出されます。これがごく普通の光の在り方です。

 しかし、レーザー光の放射は違います。例えば蛍光灯の様な光源からレーザー光が出ると仮定すると、蛍光灯のどの部分からも、同じ方向にのみ光が出ます。しかもこの時どこから出る光も波長と位相が同じです。 波長というのは水面の波に例えれば山から次の山までの長さです。また位相と言うのは波が進む時の山や谷の位置です。このような光がレーザー光です。コヒーレント(可干渉)光とも呼ばれます。

レーザー光はレンズで非常に小さな一点に集光出来る

 レーザー光をレンズで収光して焦点を結ばせると、例え蛍光灯のような光源から出たものであっても蛍光灯の形は写しだされません。どうなるかというと、唯の1点に集光されます。
レーザー光が危険であったり、金属を切断できたりするのもこのためです。つまり非常に小さな点に光を集める事ができる上に、全ての波が加算される(打ち消し合わない)のでそこが焼かれたり、溶けたりするからです。
CDやDVD等の光ピックアップに使用されている極小出力のレーザー光でさえも直接見てはいけないと言われるのは、見ると光が網膜の大変小さな一点に集まって目を痛める可能性があるからです。

 尚、半導体レーザーダイオードからは光が放射状に出てきますが、これはレンズを用いて平行光にすることが出来ます。このような場合、放射状の光であってもレーザー光と呼ばれます。


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