小電力電波と微弱電波

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最近は WiFi やブルーツース増えましたが、以前、近距離無線は小電力電波と微弱電波が主流でした。今でも家庭用コードレス電話機は小電力電波が使われています(コードレス電話が現れた当初は微弱電波もかなり使われていました)。また、小電力電波や微弱電波は日本独自に規格です。電話機以外でもこの二つの規格電波はかなり使われてきたので、電話機以外にも身近の機器でまだ使われている可能性があります。ここではこれらの電波が使用された機器の一般的な実用性について述べてみます。
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微弱電波

 この電波は大変弱く、出力ではなく、3m離れた場所で500μV/m以下という電界強度で規定されています。
到達距離は周囲環境や機器の性能によって変化しますから一定ではありませんが、一般的に10〜15m位と表示されています。つまり機器の性能が平均レベル以上なら、動き回りながら使用される機器では10m、インターホンのように固定して使用される場合で15m位ということでしょう。この距離は障害物の少ない環境の場合であり、障害物が多い環境ではかなり短かくなります。特にコンクリートの壁を隔てた部屋同士では届きにくいのが普通です。しかし、木造家屋等の1階と2階なら十分使える場合が多いようです。

 微弱電波 型の機器は、妨害電波が多い環境ではよくトラブルを起こします。
原因は電波が弱いことよりも、チャンネル数が少ない事です(大抵の機器は2〜3チャンネルしか持ってない)。チャンネル数の多い機器を製造するのは可能なのですが、そうするとコストアップになり微弱タイプにする意味が薄れるのでメーカーが造らないのだと思います。

 コードレス電話機が出始めた頃、微弱電波 型電話機は多かったのですが、トラブルが多発してすっかり人気が無くなりました。このトラブルの原因は当時充電電池の経験が少なかったことと、電波のチャンネル数が少なかったことにあり、電波の弱さではなかったように思います。

 

小電力電波

 電波出力は最大10mWで、微弱電波型に比べるとかなり強力です。またチャンネル数も256ch持っている場合が多く、妨害電波で使えないというケースは大変少ないようです。

 到達距離は機器によりかなり異なりますが、チャイムやインターホン等のように屋内で固定して使用される機器では35〜50mと表示されている場合が多いようです。また、最近の小電力型電話機では到達距離の表示はあまりされていません。これは一般の家庭では到達距離が問題になるケースが少ない上に、表示するとそれがかえって問題の原因になることが多いためと思います。私の経験から言いますと環境が特に悪くなければ30m程度までは十分実用的です。

 屋外で使用されるトランシーバー等では市街地で100〜200m、障害物の無い広い場所では1〜2kmが一般的です。トランシーバーはその使用目的から感度を重視して設計されていると思われますが、電話機でも1km届いたという話を聞いたことがあります。
また、小電力電波は周波数の関係からマンションの壁等は比較的よく通すと言われています。しかし、壁の構造によって違いがあるかもしれません。


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