半田付けの知識

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半田付けは慣れないとなかなかうまくいきませんが、コツをつかめば難しいものではありません。電源コードの修理などでは線端を捩っただけよりも半田上げした方が安心ですから、トライしてみて下さい。
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小型半田漕と半田鏝

●半田付けするには、半田付けされる材料を半田が溶ける温度まで加熱します。つまり、先に半田鏝で材料を加熱しておいてから、そこへ溶けた半田を流し込むようにします。
しかし、瞬時に加熱可能な細い線のような場合は直接溶けた半田を流し込んでもつきます。

●半田鏝はワット数が小さいと半田付けされる材料によって冷やされてしまいうまく使えません。また、大きすぎると半田が酸化したり半田付けされる材料を痛めてしまいます。しかし、小さすぎる場合はどうにもなりませんが、大きい場合は素早く行えばなんとかなります。

●ヤニ入り半田を使う場合はフラックスは不要ですが、そうでなければフラックスが必要です。

●半田付け出来る材料は一般には銅や錫メッキ線及び鉄でしょう。しかし、特別なフラックスや半田をつかうことによりステンレスやアルミも半田付け可能です。

● 表面が錆びていたり、油が付いていると半田は付きません。錆びている場合は磨いて下さい。
水滴を付けると水が丸い玉になって表面を転がるような材料は接着剤で接着出来ませんが、半田付けもこれと同じです。溶けた半田が転がらず濡れるためには錆や油は禁物です。
昔はステンレスやアルミは半田付け出来ないと言われていました。これはステンレスやアルミは表面が酸化皮膜で覆われているからです。

●半田鏝の表面が酸化して半田が乗らなくなったら濡れた布等にこすりつけて表面の酸化物を取り除いて下さい。

●鏝先は昔は銅のものが一番と言われていましたが、これは使用する度にどんどん減りいつもヤスリなどで形状を整える必要がありました。しかし、最近は鏝先がメッキされていて殆ど減らないし、酸化被膜も付きにくいものがあります。

●イヤホンのコード等は芯線がエナメルでコートされていて普通の半田鏝では付きません。
このような線の場合、通常は小型の半田漕でかなり高い温度で予備半田をします。この時フラックスは不要です。一度失敗したところは半田が乗らなくなるので、一回で終わらせるようにして下さい。
しかしながら、イヤホンの修理くらいで半田漕を購入する訳にもいかないと思います。このような時は半田鏝の先に半田を乗せておいてそこにエナメル線を数十秒程度浸すようにしてみましょう。半田鏝の温度が足りればこれで予備半田ができます。


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