補聴器の価格(値段)補聴器の値段は集音器を含めると数千円〜数十万円まで様々ですが、性能の差はそれ程大きくありません。それなのに補聴器の価格にこれほど大きな差があるのは未完成商品だからと考えられます。つまり聞こえない原因が解明されてないので、大きな開発費をかけても相応の性能が得られないのです。そのため、高価格商品も普及品との性能差はそれ程ありません。しかし、少しでも良い聞こえのために大金を支払うユーザーは多く、高価格補聴器が受け入れられています。ここでは値段と性能や機能との関係を私の主観で纏めてみました。と言ってもどこからどこまでならこうだと区分するのは難しいので、記載した値段は中心的な参考値です。
【3千円前後】 この価格商品でユニークさを感じるものは殆どありません、大抵は基本機能に限定されています。また、この価格帯には粗悪品もありますから注意が必要です。当社扱い商品のイヤフォース(EF-26M)はこの値段ですがなかなか優秀です。しかし、音質的には高い音が少し甘いかもしれません。この値段に医療機器としての補聴器は見当たりません。 【1万円前後】 以前はこの価格帯も3千円前後品と同類でしたが、最近は性能も機能も満足できる商品が多くなりました。当社扱い商品ではクリアーボイス、イヤフォースコンパクト、iスマートボイス等が該当します。クリアーボイスは携帯電話スタイル、イヤフォースコンパクトは耐久性に難があるものの十万円の補聴器に伍する聞こえの耳掛け型、iスマートボイスは骨伝導にも対応などの特長があります。また、皆無ではありませんが、この価格帯にも3千円前後品と同様に医療機器はあまり見当たりません。 【3万円前後】 品質感に優れたユニークな商品が数多くあります。性能的にも高価格補聴器にあまり遜色がありませんが、多機能品はあまり見られません。フェミミはこの値段の代表でしょうか、手頃な値段ですがメーカー品なので人前でも引け目がありません。この値段には医療機器としての補聴器もかなり存在しますが、それらは廉価補聴器の感があります。 【6.5万円前後】 集音器としては最も高い値段、みみ太郎や当社のホワイトイヤーはこの値段の高性能品です。これ以外にも高性能集音器はいくつか存在します。また、この値段には医療機器としての補聴器もかなり存在します。しかし、集音器が高級機なのに対し、補聴器は廉価品に属します。つまり、廉価補聴器の値段で最高級集音器を入手できます。 【10万円前後】 医療機器補聴器、或いは耳穴式や耳掛け式補聴器としては標準的な値段であり、補聴器店で勧められるのは多分この値段以上と思います。しかし、これより高い値段の集音器は殆どみられません。 【20万円以上】 医療機器としても高価格補聴器になります。10万円の補聴器では物足りない場合に選択すると良いかもしれません。しかし、基本性能は10万円前後の商品と大差無いのが普通です。 集音器は粗悪品と言う人もありますが、現在では3千円前後より安い商品を除けば粗悪品といえる程のものはあまり見当たりません。また、性能的にも10万円の補聴器とそれ程大きな差がありません。従って中度難聴までなら1万円〜4万円位の集音器の選択は悪くないでしょう。 高価格集音器は注目されるべきでしょう。みみ太郎やホワイトイヤーは、耳の状態にもよりますが高価格補聴器よりも高性能を期待出来るからです。また、耳掛け型補聴器は片耳で10万円、両耳だと20万円以上が普通なのに対し、みみ太郎やホワイトイヤーは1台で両耳対応ですからその意味でも割安です。しかし、小型なことが最も大事と言う方は補聴器店で耳掛け型や耳穴式を入手するのが妥当でしょう。また、社会的地位が高い等、何らかの理由で高級品が必要な方にも小型高価格補聴器は適しています。 |