ホワイトイヤー・WHT-201Fの使い方

 ホワイトイヤーが他の補聴器類と最も異なる点は「感度調整」と「出力調整」があり、どちらを回しても音量が変化する事です。「感度調整」の働きは他社商品の音量調整とほぼ同じです。「出力調整」は最大出力(音量)の設定用であり、他商品にはありません。そして「出力調整」の適切な設定によって耳に負担のかかる大音量を完璧に排除できます。
 

ご注意
  1. 「出力」が大き過ぎると耳に障害を与えることがあります。耳保護のためには、「出力」は聴きたい音が十分聞こえる範囲で出来るだけ小さく設定して下さい。幼児や高齢者など、自身で調整が困難な場合は特にご注意下さい。 また、大変深刻な難聴では「出力」を大きくせざるをえませんが、大音量は難聴の進行を早める可能性があります。大音量でお使いの方は出来るだけ必要な時だけご利用下さい。
  2. 大変希ですが、長い聞こえなかった方は突然大きな音で聞こえると気分が悪くなることがあります(嬉しくて大音量にしがちです)。万一気分が悪くなったら使用を中止して下さい。
  3. 大きな音が突然耳に入らないようにイヤホンは電源を入れた後で装着して下さい。
  4. ハウリング(ピーという音が出て使えない状態)が起きる場合は、マイクロホン部とイヤホンのスピーカーを離して下さい。それでも起こる場合は「感度」を低くし、本体を音源に近づけてご利用下さい。
  5. ACアダプターでご利用、或いは長時間使用しない場合は、液漏れによるトラブル防止のために電池は取り外して下さい。


使い方
使い方

各部の名称と機能

名称 @ 外部入力ジャック
 テレビ或いは他の音響機器と本機を接続する場合に、付属の TV 接続ケーブルまたはモバイルケーブルでこのジャックと接続する(市販ケーブルは使えません)。外付けマイクロホン(市販品)を利用する場合もこの端子に接続する。尚、「Aマイクロホン切り換えスイッチ」が A 側なら外部入力と内蔵マイクロホンは双方とも動作する。従って、テレビの音をケーブル接続で聞きながら同時に周囲の音を内蔵マイクロホンで聞くことが出来る。しかしB 側では内蔵マイクロホンは動作しない。また、外部入力ジャックでプラグインパワーマイクロホン(殆どのマイクロホンが該当)を使うには「A マイクロホン切り換えスイッチ」は B 側でなければならない。つまり、一般的なマイクロホンを外付けして、同時に内蔵マイクロホンも使う事は出来ない。
A マイクロホン切り換えスイッチ
 このスイッチが A 側の時に内蔵マイクロホンと外部入力が共に動作するが B 側では外部入力だけが動作する。従って、A 側なら TV 接続ケーブルを使用してテレビを聞きながら周囲の音も聞くことが出来る。しかし、B 側だとテレビの音だけが聞こえる。
 また、 A 側では「@外部入力ジャック」にプラグインパワーマイクロホン(殆どのマイクロホンが該当)」を接続しても動作しない。従って、外付けマイクロホンを利用する場合は B 側にする。
B 音量スイッチ
 バランス調整が無用なら「■」で使用する。しかし、バランス調整が必要なら「右」又は「左」にして、上部にある音量ボリュームで調整する。
C 音質切り換えスイッチ
 切り換えると高音の強さが変わる。
D 音量ボリューム
 「B音量スイッチ」が「左」又は「右」の時にこのボリュームを回すとバランス調整が出来る(付属の調整ドライバーで調整)。
E ストラップ用穴
F 電源スイッチ
G 出力調整
 これを回すと最大出力が変化する(音量と共に感度も変化する)。
H 内蔵マイクロホン
I 感度調整
 回すと感度が変化する(音量も変化するが最大音量は変化しない)。
J 電源表示LED
  電源を入れると点滅を始め、電池残量が少なくなると常灯に変わる。
K イヤホンジャック
 8Ω以上のイヤホンやヘッドホンを接続出来る。
L DC IN 3V ジャック
  ここにACアダプターを接続すれば、AC電源で使用出来る(ACアダプターはソニー AC-E30L をご利用下さい)。

左右の聞こえ方バランス調整

 本機のバランス調整は、聞こえ易い耳のイヤホン音量を小さくして、両耳の聞こえ具合が同じになるようにします。

電池蓋  右耳の方が左耳より聞こえ難い場合は、電池蓋内の「B音量スイッチ」を「左」に、左耳の方が聞こえ難い場合は「右」に切り替えます。そしてイヤホンを装着し、本機を動作させ、左右の音がバランス良く聞こえるように電池蓋内の「D音量ボリューム」を付属ドライバーで調整します。

 調整範囲はそれ程広くないので両耳の感度差が大変少ない、或いは非常に大きい場合は対応出来ないことがあります。
バランス調整が不要なら、電池蓋内の「B音量スイッチ」は「■」ポジションでご利用下さい。


片耳で使用するには

 必要の無い側のイヤホンをカットし、「B音量スイッチ」をカットしたイヤホンと同じ側のポジションにして、「D音量ボリューム」を付属ドライバーで反時計方向いっぱい(小)に回した状態にします。
 モノラルイヤホンを利用する場合は「B音量スイッチ」を「右」に設定して「D音量ボリューム」を反時計方向一杯「小」に回します(この設定をしないでモノラルイヤホンを使用すると故障の原因になります)。

イヤホン及びヘッドホンについて
イヤホンチップ
イヤホン

 付属のイヤホンチップには孔有りと孔無しの二種類があります。お好みに応じてご使用下さい。また、孔は塞がれないように、いつも綺麗にしてご利用下さい。出荷時は孔有りの中サイズが取付けられています。

 イヤホンは安定装着のために左右を正しく装着下さい。

 耳穴が大きくてイヤホンチップの選択では安定に装着が出来ない場合は、左図のようにイヤホンコードを耳たぶの上を通してみて下さい。この場合、イヤホンは右左を逆に装着します。しかし、左右の形状が同じイヤホンの場合は反対にする必要はありません。



 本機ではインピーダンスが8Ω以上の市販イヤホンやヘッドホンもご利用になれます。しかし、それらはモデルの違いで音質等の特性に大きな差がありますのでご注意下さい。


電池の交換時期について

 電源を「入」にすると電源表示LEDが点滅を繰り返します。しかし、電池が消耗すると LED は常時点灯に変わりますので、常時点灯になったら電池の交換をお勧めします(充電式電池では正しく表示されないことがあります)。 けれども常時点灯になってもまだ暫く使えますから、音質が悪くなるまでお使い頂いても問題はありません。また、大音量動作では常時点灯になる前でも音質が悪くなることがありますので、その場合は交換して下さい。

 尚、ACアダプターだけで長期間使用する場合は、液漏れによるトラブル防止のために電池は取り外して下さい。

家庭のAC電源で使用するには
ACアダプタ

 ACアダプターを用いれば家庭のAC電源で電池の消耗を気にせず使えます。
ACアダプターはソニー AC-E30L(国内専用、別途電気店でお求め下さい)をご使用下さい。スイッチング方式の AC-E30A はノイズが出ることがあります、型名が似ているのでご注意下さい。

外付けマイクロホンを使うには

ACアダプタ

 外部入力ジャックに市販のエレクトレットコンデンサーマイクロホン(市販品の殆どはこのタイプです)を接続すれば外付けマイクロホンとして利用出来ます(「A マイクロホン切り換えスイッチ」は B 側のこと)。
外付けマイクロホンを使用すれば本体は内ポケット等に隠して使用出来ますし、長めのコード付きなら少し離れた人の声を聞くためにも便利です。

 また、本機は騒音下でも大変優れた特性を持っていますが、それでも騒がしい環境では、外付けマイクを図のように用いると効果的です。


テレビやモバイル機器に接続するには

TV

 付属の TV 接続ケーブル(5m)やモバイルケーブル(0.5m)を使用すればテレビ、或はスマートホン等のモバイル機器に接続して使えます。(機種によっては雑音が入ることがあります。モバイル機器への接続法は「電話で使うには」の項を参照下さい。)

 テレビに接続するには、付属の「 TV 接続ケーブル」のストレート側プラグを「変換アダプター」を使用してテレビの音声出力端子に接続します(音を出すには設定が必要なテレビがあります)。
テレビに音声出力端子が無い場合は、変換アダプターは用いないでイヤホンジャック、或いはヘッドホンジャックに接続します(イヤホンジャックに接続するとスピーカー音が止まりますが、止まらないように出来るテレビも少なくありません、詳しくはテレビの取扱説明書をご覧下さい)。
TV 接続ケーブルのL型プラグ側は本機の外部入力ジャックに接続して下さい。尚、ケーブル接続したテレビの音と共に、周囲の音も聞きたい場合は、「Aマイクロホン切り換えスイッチ」を A 側、テレビの音だけ聞きたい場合は B 側にします。

電話で使うには

TEL

 本機のイヤホンを直接接続して通話可能なスマートホンや電話機では(アダプターを使えば可能な機種もあります)、図左上の様にモバイルケーブルで接続して通話できます。モバイルケーブルを利用出来ない場合は、図右上の様に本機のマイク部に電話機の受話スピーカー部を押しつけて通話できます。どちらの方法も機種によっては雑音が入ることがあります。

 ハンズフリー通話機能(スピーカホン)を持った電話機なら、左下図の様にそばに本機を置くだけで使えます。この場合電話機の音量は、本機がいつもの状態で丁度良い大きさに聞こえる様に設定して下さい。また、新たに電話機をご購入の場合はハンズフリー通話品質の優れた機種を選択下さい。

 どの方法も電話機のマイクロホンと口との距離が遠くなりますが、50cm以内なら大抵は支障なく使えます。

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